今回の旅のコンセプトのひとつ、「できるだけ公共交通機関を使う」を、さっそく日本国内から実践してみました。空港までの足は、成田エクスプレスです。これまではほぼ100%、車での移動だったので、これは新鮮でした。荷物を減らした効果を、いきなり実感できていい気分です。
通信環境の確保
そして空港では、事前に予約しておいた海外用モバイルWi-Fiを無事に入手。これにiPhoneとiPad miniをつなぐ計画です。北欧4か国をまわると「ヨーロッパ周遊」というタイプになり、データの総使用量が1GBに達すると使用できなくなるという時限爆弾が付くのだそうです。いきなり使えなくなるのは困りますが、どの会社の説明を見てもそういうものらしいで、割り切って借りることにしました。おもな用途は、旅先での各種検索と道案内、メールの送受信ぐらいですから、おそらく大丈夫だろうという判断です。ホテル等にWi-Fiサービスがあれば、そちらを利用すればいいわけですしね。
ちなみに、先に結果報告をしますと、最終日まで無事に使用できました。借りた先は、以下のとおり。
JAL エービーシー
http://www.jalabc.com/index.html
成田出発
今回利用した航空会社は、スカンジナビア航空(SAS)です。日本との往復以外にも何度か飛行機移動がありますが、すべてSASになりました。
北欧の玄関口は、ふたつあります。コペンハーゲン(デンマーク)とヘルシンキ(フィンランド)。SASは、成田とコペンハーゲンを結ぶ便を毎日飛ばしています。一方の成田~ヘルシンキ間には、フィンランド航空と日本航空(JAL)が就航しています。距離的、時間的にはヘルシンキのほうが近いのですが、今回は出発希望日の都合でコペンハーゲンにしました。
残念だったのは、旅行代理店に希望を出していた窓側2列が確保できていなかったことと、SASの機材がちょっと古かったこと。座ると正面左にあるミラーのカバーが割れていたり、エンターテインメントシステムが旧式で、映画がループ上映だったりと、少々がっかりさせられました。とくに映画は、奇跡的にうまくタイミングが合った場合を除き、最初から観ることができない仕組みです。映画を途中から観るのは嫌いなので、観たい作品を選ぶ自由はありませんでした。実際どうしたかというと、周囲の席のモニタをなんとなく気にしながら読書などで過ごし、エンドロールらしきものが目に入ったら、その作品を探して観る、という作戦です。この方法で、「箱入り息子の恋」という日本映画をどうにか観ることができました。結局、成田~コペンハーゲンの往復でまともに観たのは、この1本のみです。「オブリビオン」も観たかったんですけどね。
旅の話からは脱線しますが、この「箱入り息子の恋」という映画、なかなか面白かったです。もてない男が恋に落ち、その相手の女性が盲目だったというストーリー。出演者が揃って良い感じで、とくに夏帆の目が見えていない演技と、それに向き合う星野源の戸惑いと気配りの組み合わせは、とても自然だったように思います。
コペンハーゲンへ
話は戻り、時間は進んで、コペンハーゲン空港に到着。ひさしぶりのヨーロッパ上陸です。コペンハーゲンは、以前にトランジットで寄ったことがあったような気もしますが、実質的には初めてです。
空港から市街までは、電車移動です。ホームできょろきょろしていると、すかさず係員が駆け寄ってきて、車いす対応の車両に案内してくれました。なるほど、他の車両にはあった段差が、こちらにはありません。
「車いす対応」と書きましたが、段差がなく座席が少ないこの車両は、ベビーカーでも自転車でも、何でもOKです。重いスーツケースを持った人にも便利ですね。
コペンハーゲン中央駅は、空港駅からおよそ15分という近さ。ヨーロッパの駅のこの雰囲気、いいですねえ。
駅舎から一歩出ると、外は雨。たいした降りではないので、歩いてホテルに向かいます。宿泊先のインペリアルホテルまでは、歩いて5分ぐらいでした。
落ち着いたところで、少し外を歩いてみました。有名なチボリ公園は、駅のすぐそば。雨は降ったりやんだりが続いています。
天気が怪しいのと、着いたばかりで街のどこに何があるのかまるでわからないことから、夕食はホテル内のイタリアンで済ませました。そして、覚悟してきたつもりの「物価の高さ」の洗礼をさっそく浴びます。これは思った以上に大変だ……。
コメントをお書きください