オスカー・ピストリウス選手の話題は、旧ブログ時代にも何度か取り上げてきました。あらためて読み返していくと、手前味噌ぎみではありますが、これまでの彼の歩みを少しだけたどることができたような気がします(文中でリンクしているニュース記事の中には、すでに消えてしまっているものもありますが……)。
2004年09月26日 【陸上】男子100m、10秒台突入はならず
2008年01月15日 義足ランナーはオリンピックに出場できないことに
2007年07月17日 オリンピックへの挑戦 ~両下腿義足のピストリウス選手~
2008年07月05日 ピストリウス選手のオリンピック出場は難しそう
今回、世界陸上に晴れて出場を果たしたピストリウス選手に対して、メディアの論調はおおむね歓迎ムードだったように思います。あの織田裕二からも注目されていましたね。
ただし、好意的な意見ばかりというわけでもないようで、ネット上を見渡すと、「ずるい」「反則だ」「同じ条件とはいえない」などといった否定的な声が少なからずあったのも事実です。義足を使って走っているのが彼だけなので、そう思われてしまうのも無理もない話なのかもしれません。ただ、選手への個人攻撃をするべきではないと思います。
「ちゃんと規定を守り、標準記録を突破して代表に選ばれて出場したのだから、今大会で彼が走ったことに関して、とやかく言うべきではない」
これが私の意見です。
ピストリウス選手の世界陸上出場は、障害者と健常者が一緒に競技をする可能性について考えるきっかけを、多くの人に提供しました。これは非常に有意義だったと思います。一方で、そこにはまだ課題があることも浮き彫りになりました。どうすれば障害者と健常者がフェアな条件のもとで競い合うことができるのか、そしてそもそも障害とは何なのか、引き続き考えていく必要があるのではないでしょうか。
この話、まだ続けます。
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